いわぶち茶寮 

【仏教×食育×文化】

いわぶち茶寮は、食育と日本文化を大切にすることを実践仏教の一環と位置づけ、念仏と内観を実践することを目的とした寺カフェです。

 「食」は、育てることに始まり、収穫し、調理して皆で食べることで完成します。ところが今日、多くの人は収穫や調理を体験せず、出てきたものをただ口にするだけにとどまり、場合によっては一人で食べることすらあります。効率性には利点がある一方で、折に触れて原点に立ち返り、食を育てること、収穫すること、調理すること、そして皆で食べることを実践する必要があります。なぜなら、日々の忙しさや環境の変化によって、心の底からの感謝を忘れてしまいがちになるからです。

 食べ物を育てることの大変さ、収穫した時の喜び、調理の工夫によって味わいが変わる驚き、そして皆で食べることの楽しさ――こうした心の躍動が私たちには必要です。日本人は古くから自然と調和して生き、食の恵みを大切にしてきました。

① 感謝の気持ちを念仏をもって表すのが、正光寺の寺カフェです。

② 「食」をいただくことで、自分が生かされていることを内観するのが、正光寺の寺カフェです。

③ 「食」に関わる日本文化を感じ取り、先人に敬意を払い、後世に伝えていくのが、正光寺の寺カフェです。

 活動グループ名を「御膳衆(ごぜんしゅう)」としています。これは日本古来の言葉を大切にすると同時に、異文化の方々にも食と併せて日本語の美しさを理解していただくための一手段としたいという意図です。

 いわぶち茶寮で提供される料理は、以下の五つにこだわって作られています。

① 季節の食べ物であること。

② 日本の文化を感じられる料理であること。

③ 正光寺に関わる人が育てた食材を使うこと。

④ 子どもたちの成長につながること。

⑤ 念仏をもって食への感謝を表すこと。

 まさに「仏教×食育×文化」に根ざした活動になっています。

 料理長は正光寺で栄養士として活躍する桑原史奈です。「料理長」という称号は仰々しく感じられるかもしれませんが、正光寺では関わるすべての人が主役であると考えています。その想いを示すために、胸を張って「料理長」を名乗っています。

 最後に一言。今日は、いわぶち茶寮にお越しいただき、私たちの食と向き合っていただき、ありがとうございました。皆さまはお客様であると同時に、正光寺における社会貢献活動の一員であります。お支払いいただいた代金は、食育や地域支援の活動に還元してまいります。ですから、単に空腹を満たすため、美味を楽しむためだけでなく、次の三点に心を向けていただければ幸いです。

① 食と向き合うことで自身を内観すること。

② 本堂前で祈り、念仏を称えることで食への感謝を表すこと。

③ いわぶち茶寮で過ごすこと自体が社会貢献になること。

 私たちの至らない点により不快に感じられた場合は、深くお詫び申し上げます。しかし、私たちの想いは届くと信じ、今後も活動を続けてまいります。折に触れてぜひ足をお運びください。

令和7年8月吉日

正光寺 御膳衆 一同

Instagram
https://www.instagram.com/shokoji_official/

Youtube
https://www.youtube.com/@%E5%85%AC%E5%BC%8F%E6%AD%A3%E5%85%89%E5%AF%BA

jaJapanese