令和6年 正光寺 十夜会

 とても過ごしやすい日和となりました。本堂の引き戸も前回にして外の空気をいれ、野鳥がなく声を聞きながらの十夜会となりました。

 室町時代、将軍家を支えた執権平貞経の弟さんであった貞国が京都にある真如堂にこもって十日間の念仏行をしたのが始まりです。人生を達観するとそういう境地になるものなのでしょう。我々には10日間も念仏をお称えするだけの時間と根性を用意することがとても大変であります。

 それでも十夜会という儀式を用意してほんのわずかの時間ですが一緒に念仏を称えます。念仏を称えながら日々の懈怠を反省し、これからの人生を一生懸命生きる決意を改めおこないます。

 念仏を称えていると、結局のところ大切な事のほとんどは素朴なことで、当たり前のことで、だけれどもそれを実践することがとても大変であることに気づかされます。

 私たちは折に触れて念仏を称え内省し、大切な事を少しでも実践し続けることができるように、再確認し続けることが大切です。

 本日の十夜会でもあらためてそのことに想いを馳せ、その繰り返しの先に最期極楽浄土へお迎え頂けるよう、皆で念仏を称えました。

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