正光寺 令和6年 秋彼岸会

 彼岸会は太陽が真西に沈む様子を観て極楽浄土に想いを向ける、そしてお念仏をお称えする行事です。日本ではもはや文化的行事となりましたが、そのルーツは仏教であり念仏の教えを拠り所としています。

 私たちは、大切にしなければならない事や本質的な事を日々の生活に忙殺されるあまり忘れ去り、しょうもないことを繰り返し行ってしまいます。そうした自分自身の考えや行動をリフレッシュさせるためには、仏事に参加して内観(内省)し、大切な事どもを再確認して、今日からの日常を輝くものにしていくことが心身の穏やかさに直結していきます。内観を通じて大切なことを再確認するときは、仏様、ご先祖様と向き合って行うのが最も効果的です。そこには自分自身の中へ速やかに腹落ちさせることができる大切なことがあふれているからです。以前聞いた時には理解できなかった先人たちの教訓も今であれば理解できることがたくさんあるからです。なんならそれを踏まえてもなお同じ失敗をしても構いません。それによって一見容易に見えた先人たちの成功や失敗は、決して簡単なものではないことに気づかされるからです。そのとき深く彼らの苦労を知り、尊敬の念がわき感謝の気持ちが生まれるのです。

 彼岸会は私たちにそのような大切な時間を提供してくれます。儀式の最後は必ず念仏を称えます。念仏は極楽浄土に往く切符です。どこへ行くにも切符が必要です。極楽浄土に往く切符は念仏です。だから念仏を称えるのです。

 次の行事は十夜会です。また正光寺本堂でお会いしましょう。

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